TAKANASHI Laboratory / タカナシ研究所

健之新先生とミルクローズちゃんのお話
健之新先生と
ミルクローズちゃんのお話

ミルクローズちゃん

お花の国の女の子。
好奇心旺盛で疑問に思ったことはなんでも質問します。

健之新先生

ミルクローズちゃんの近所に住む研究者のもの知りなお兄ちゃん。主に乳酸菌を研究している。

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花粉シーズンと乳酸菌

今年もそろそろ花粉シーズンだから本当に憂鬱・・・
なにか対策はないのかなあ~
ミルクローズちゃん!花粉シーズンが苦手なら、お腹の調子を整えることが大事だよ!
え!!そうなの。お腹の調子を整えることとどんな関係があるの?
教えて、教えて!
この時期におこる症状はアレルギーの中の一つなのは知っているよね。実は体の免疫システムと関係しているんだ。腸には免疫細胞が集まっていて、全身の免疫細胞の60%が腸にあるんだよ。つまり、腸の環境を整えることが、免疫力(※)を高めることにつながるんだ。
※免疫力:外から侵入した物質(細菌やウィルスなど)に対して体を守る。
よく免疫力を高めると風邪ひかないというけど、この時期のアレルギーも免疫と関係しているの?
この時期のアレルギーも免疫システムの異常で起こるんだ。免疫の司令塔であるTh1細胞とTh2細胞のバランスが悪くなると花粉シーズン特有のアレルギー症状になるんだ【図1】だから免疫に関わる細胞が多く存在するお腹の調子を整えることで、免疫システムは正常に作用すると考えられるよね。
図1 TMC0356を摂取
お腹の調子を整えるのには乳酸菌が良いって、この前、健之新先生に聞いたね~。でも、乳酸菌って色々あるよね。
世界で一番研究されているLGG®乳酸菌(ラクトバチルスGG株、Lactobacillus rhamnosus GG)を知ってるかなあ?
乳酸菌の中でもLGG®乳酸菌は生きたまま腸にとどいて、腸に長い間とどまるんだ。腸に生きたまま届くと、腸内にいる悪い菌を減らし、良い菌を増やしてくれて、お腹の調子を整えてくれるんだ。
乳酸菌には花粉の時期の鼻づまりはどうなのかな?
そろそろ花粉が飛び始めるし、僕が研究している乳酸菌とスギ花粉症の研究を紹介するね。
健之新先生の研究を知りたい!教えて!
LGG®乳酸菌とTMC0356乳酸菌で調整したヨーグルトと、これらの乳酸菌が含まれないヨーグルトをそれぞれ花粉シーズンに症状が出る人に食べてもらって、鼻づまりの自覚症状はどうなるか?調査したんだ。結果は、2つの乳酸菌を含むヨーグルトを食べることで鼻の自覚症状が改善したんだ!【図2】 ※1
図2 鼻づまりの自覚症状
ヨーグルトを食べて鼻の自覚症状がよくなるのは、すごいよ!
でも、なんで2つの乳酸菌を入れたの?
2つの乳酸菌にはちゃんと意味があって、LGG®乳酸菌は、腸管の防御機能(異物を排除するlgA抗体)をUPさせて異物の侵入を防ぐ役割【図3】 TMC0356乳酸菌は異常になった免疫システム(Th1細胞とTh2細胞のバランス)を正常に戻す役目があるんだ。【図1】
図3 lgA抗体が花粉の侵入を防ぐ!
※異物とは、アレルゲン、病原菌、ウイルスなどになります。
2つの乳酸菌がそれぞれの役目を果たして、鼻づまりの症状が改善できたんだね。
私も今年は2つの乳酸菌で花粉シーズンを乗り越えられるかも!!
重要なのは、花粉が飛ぶ時期より前から食べること。今からヨーグルトでお腹の調子を整えてね。
LGG●LGG®はクリスチャンハンセン社の商標です。
※1論文一覧 2009年
Effect of fermented milk prepared with two probiotic strains on Japanese cedar pollinosis in a double-blind placebo-controlled clinical study

2つのプロバイオティクス菌で調整した発酵乳のプラセボ比較二重盲検臨床試験によるスギ花粉症患者へ与える影響